兵庫丹波グリーンツーリズムガイド

                     

 今年1月に長年勤めた会社を早期退職した畑庄司さん(57)=瀬利=が、自宅近くに自家栽培野菜を販売する無人直売所を開設した。屋号を、「ミミズ君ガンバレ 篠山瀬利 庄ちゃん家の野菜畑」としているように、土を育てるミミズの力と米ぬかだけを頼りにした無農薬野菜。直売所には休憩スペースもあり、畑さんは、「ここがいろんな人のたまり場になり、お客さんと農家、また、お客さん同士でいろんなつながりが生まれる場所になれば」と話している。

 テントを張った直売所には、玉ねぎやシシトウ、ナスビにトマト、キュウリにバジルなど、さまざまな朝採り野菜が並ぶ。本日のお品書きのように売っている品名が掲げられたプレートもある。

 また、隣の休憩所には手作りの机といすがあり、机には炭火焼きの機能も。丘の上の風が抜ける場所で一杯やるのも楽しみだという。

 栽培する野菜は、化学肥料や農薬を使わず、肥料は米ぬかと刈り取った後の草のみ。草刈りも頻繁に行わず、ある程度まで伸ばし、保湿や栄養分となるよう、刈り取った草を畑に敷く。「草を生やしていると、『何しとんや』と言われそうだけれど」と笑う。

 元金融機関勤務の畑さん。仕事の傍ら、8年ほど前から親の跡を継ぎ、兼業農家として米作りに励んできた。子どもたちも大きくなり、「日の出とともに起きて、日の入りとともに寝る生活」をしようと、定年を待たずに専業農家に転身した。

 本と経験で学んだ無農薬栽培ながら、自宅だけでは食べきれないほど収量があった。また、都市部の人が田舎に求める「農」に商機があると感じたことや、野菜がどのようにできるか知ってもらいたいと、直売所を開設した。無農薬栽培であることを証明するために、「畑を見学してからの購入」も可能。希望者は種まきや植え付け、収穫の体験もできる。

 「瀬利地区から外に出るのは週に1度ほど、市外へ出るのはほとんどなくなった」という畑さん。あまりに暑いと夕暮れ前から近所の人と酒宴をするなど、改めて田舎の生活の良さを満喫している。「今は都会の人が田舎の生活を楽しいという時代。田舎にいる人もエンジョイしないと。そんなことを直売所で伝えていけたら」とほほ笑んでいる。

 

 

 

 

(写真)野菜の無人直売所を開設している畑さん=篠山市瀬利で

 

 丹波新聞より

 

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